肺組織内部への炎症細胞の異常な浸潤によって同じような症状がみられる病気は少なくありません。これらの浸潤性肺疾患の発症早期には、炎症細胞(白血球やマクロファージ)やタンパク質を多く含んだ液体が、肺胞および肺胞の壁、肺胞の間の間質に蓄積し、肺胞炎を起こします。炎症が続くと、たまった液体が固まって、線維症という、肺組織に置き換わる瘢痕化を起こします。
肺胞が破壊されるにつれて、分厚い壁をもつ嚢胞がその部位に残ります。嚢胞は、ミツバチの六角形の巣室に似ているため、この状態をハチの巣状変化と呼びます。こうした変化によって生じた病態を肺線維症といいます。多くの病気が肺線維症を起こしますが、特に免疫系に異常を来す病気が多いです。
呼吸器科の専門医は、浸潤性肺疾患を分類して考えますが、これらの病気には同じ特徴があります。どの病気でも、血液中に酸素を送りこむ能力が低下し、肺の硬化や萎縮(いしゅく)が生じるために呼吸困難が起こります。しかし、二酸化炭素を血液中から放出する作用は影響を受けません。
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